親にとって、自分の子供が脊柱側湾症ではないかと考えるのは、辛いことだと理解できますが、自己診断と医師による診断の違いを正しく理解しておくことは極めて重要です。
脊柱側湾症は、患者に多大な不快感とストレスを与える脊椎の障害です。脊椎の湾曲は比較的早い年齢から子供達に影響を与えるもので、その発症は周囲の目を気にしたり、自分の姿を恥ずかしいと感じる原因になってしまいます。これが多くの人ができるだけ早い時期にスクリーニング(検査)を受ける理由です。この記事では脊柱側湾症のスクリーニングについて、また自分でできる自己診断の仕方について見ていきます。医師がおこなう検査と同じような内容を家庭でも調べることができます。しかし、自己診断を選んだ場合でも、医師の診断とアドバイスを受けるのが重要なのは、覚えておいてください。たくさんの治療経験がある医師からのアドバイスは、自己診断とは代えられないものがありますので、自己診断で脊柱側湾症に関して気になる事が見つかった場合には、医師の診察を受ける必要があります。
脊柱側湾症は患者の体の柔軟性に大きな影響を与えます。更に、症状がより重度になると、自由に動くこともままならなくなります。患者にとって体が自由に動かない状態は非常に負担になり、精神面においても多くの問題が起きる原因になります。脊柱側湾症が基本的は背骨の異常な湾曲であることから、発症は比較的簡単に見つけられます。人の背中を少し上の方、より良く分かるように真上から見てみると、湾曲を発見することができます。
早期発見の手段として、お子さんのためにまずできることは、定期健康診断を受けることです。医師への相談は治療プランを立てる際にまず最初にすべきことです。医師との初めての話し合いには、親も同席した方が良いでしょう。しかし、初めての診察で精密検査をする前におこなわれるのが、上半身裸になって前屈するだけだと分かっていれば、自宅で湾曲有無の確認が可能なのは明白です。
最初の段階では、医師は人が持つ自然な背骨の湾曲に異常なところがないか、長さは非対称ではないかを診察します。子供にとって検診は抵抗なくできるものであり、側湾症の影響が若い頃から出やすいこともあって、学校での集団検診がしばしばおこなわれます。両親からの承諾があれば、検診を受けることができます。脊柱側湾症の人は前屈した場合、不快感や引っ張られる感覚があるので、症状から病気を発見するのはかなり容易です。当然両親も子供の様子に注意を払って、検査を受けさせるようにします。子供にとって病院へ行くのは嫌なことかもしれませんが、早期発見が一番です。
側湾症の疑いがあるなら、(もしくは、自分で自覚症状がある場合は)できるだけ早いうちにレントゲンを使用して次の検査段階に進むべきです。
側湾症診断において、レントゲン撮影は症状の確認にはきわめて重要になります。症状や疑いがある場合に、レントゲン撮影なら背骨の状況を画像で捉え確認できるのが理解していただけると思います。レントゲンが脊椎湾曲の程度を正確に把握できる最善の方法です。レントゲンは家庭環境でおこなえる検査の範疇を超えたものですから、次の段階としては絶対に必要です。お子さんの脊椎の検査をし、明らかに側湾症の疑いが見られるなら、レントゲン撮影をしてもらって問題があるかどうかを確認します。
完全な診断は医師が診察をおこない、レントゲンの結果を判断してのみ出されます。これに過去の病歴を考慮して、脊柱側湾症の完全な診断がはじめてできるのです。
患者の病歴、既往歴は診断を下す際に重要な位置を占めます。既往歴とその他関連する情報を全て統合して、はじめて正しい診断ができるのです。診断をもとに治療が始まります。
どんな種類の側湾症治療でも、その湾曲が著しい場合のみ検討されます。これは、現在の状態ではなく、将来患者に更なる悪影響を与え、体調を崩すと考えられる場合に治療が検討されるということです。25度の湾曲があると、一般的には“著しい”と考えられます。
側湾症の診断のされ方がご理解していただけましたでしょうか?これを機に、家庭でも側湾症のチェックをどうぞしてみてください。早期発見のいい機会になります。実際、病気や障害の多くは、医者でではなく、家庭で発見されています。しかし、この記事でも説明しているように、専門医師による診断も受けることで、問題の程度、更には治療方法についても検討することができます。
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